文房具店に行くと必ず販売されている「ツバメノート」。
クラシカルな表紙の綴じノートで、最近はコラボ商品も多いことでお馴染みですよね。
ぱっと見は地味で古風に見えるので「あえて手には取らないかな…」と、使ったことがない方もいるのでは?
今回はツバメノート歴10年以上の筆者が、その魅力や使い心地、メリット・デメリットを紹介します!

ツバメノートとは
まずはツバメノートについて、概要を紹介します。
ツバメノートは昭和22年に発売された大学ノート。
B5とA5の横罫大学ノートが主流ですが、それ以外にも大きさやページ数、罫線の有無、罫線の太いもの、縦書き用などなど……とにかく種類が豊富です!
さまざまなサイズでもほぼ共通して使われているのが、このクラシカルで格調高い表紙です。

表紙の紙にはグレーの毛が漉き込まれていて、伝統的な趣がありますよね。
ちなみにこの表紙は、ツバメノートの会社の前を通った易者さんがデザインしたという逸話が残っているのだとか!
また特徴的なのが、この箔押し。

上に書かれている「H」は、ノートを作った渡辺初三郎氏のイニシャルからとっています。
A5ノートが「H」、B5ノートには「W」が書かれており、その他のノートにはサイズや罫線によって別の言葉が書かれています。
ちなみに下にある「S」は「Sheet」のこと。つまりこれは40枚綴りのA5ノートだとわかりますよね。
中身に使っているのは、ツバメノートのために作られた「ツバメ中性紙フールス」という紙です。

コピー用紙よりも厚みのある紙で、書きやすくめくりやすい紙でもあります。
罫線は水性インクで引かれており、幅は7mmなのでA罫ですね。
私はA5ノートを使っているので、ここからは A5ノートを例にメリット・デメリットを紹介していきます!
A5ツバメノートの良いところ
メリットは次の3点です。
- 高品質なノートを気軽に買える!
- どんなペンでも書きやすい!
- こだわりの詰まった品質が◎
1つずつ解説していきます。
高品質なノートを気軽に買える!
近年の文房具ブームで、高級路線のノートが多く販売されています。
ノートにしては値が張るものもたくさんありますよね。
そんななかツバメノートは、1冊200円程度から購入可能。

サイズやページ数も豊富なので、用途や好みに合わせて好きなものを選べます。
さらに、文房具店であれば大体数種類は販売されています。
私はいつもロフトやハンズで購入するので、お買い物ついでにささっと気軽に買えるのが大きな魅力です!
廃盤になってしまう文具も多いなか、どこでも手に取りやすい価格で高品質なノートを買い続けられるのは本当にありがたい……!
どんなペンでも書きやすい!
先ほども紹介した「ツバメ中性紙フールス紙」。この紙がとにかく優秀なんです!
鉛筆やボールペン、サインペンや万年筆まで相性がとてもいいんです。

にじみが少なく、発色もキレイ。さらには乾くのも早いと感じます。しっかり紙に馴染むというか。
また書き味も良くて、引っかかりすぎず滑りすぎない絶妙な筆記感を楽しめます。

これは個人的な好みですが、ツルツルの紙だとペンが滑る感じがして得意ではなくて……
書いているときに「しっかり書いているな〜」と思えるのが最高です。
こだわりの詰まった品質が◎
表紙にしても紙質にしても、こだわりが詰まっているのが伝わってきます。
特に注目してほしいのが、表紙裏部分です。

「一度使えばその良さ・違いがよく解ります。」この自信満々っぷり、たまりません!笑
一万年以上永久保存が効くかどうかはわかりませんが……私がこのノートを使い始めた10年以上前のものも、劣化することなくキレイに保存できています。
わざわざノートにこのような文言を書くほど、自信を持って作っているのが伝わってきませんか。

さらに、デザインがクラシカルかつシンプルなおかげで、男女問わず使えます。
私は仕事の打ち合わせやプライベートで勉強をする時にも、ツバメノートを活用。
クライアントの前で出しても、カフェや図書館で出しても、大人が使っても違和感がないのって実はすごいことだと思っています。
注意が必要なところ
いいことや好きポイントを連ねてきましたが、買う際に注意が必要なことももちろんあります。
あえてデメリットを挙げるとすれば、次の3点です。
- 水濡れ厳禁!水滴にも注意!
- 咄嗟には買えない
- ページごとの切り出しは難しい
こちらも、1つずつ解説します。
水濡れ厳禁!水滴にも注意!
まずは「水濡れ厳禁」なこと。
ツバメノートは罫線を水性インクで印刷しているため、罫線に水滴などが落ちると、その部分だけ消えてしまうんです。

夏場、冷たいドリンクを飲んだ拍子に結露が垂れる……なんて些細なことでも消えてしまうので注意しましょう
罫線は同じ水性インクを使っているようで、少しの水滴でも滲んでしまいます。
※水性インクで罫線を作っているのは、水性のおかげで紙に染み込んで馴染むので、余計な凹凸が出ず筆記の邪魔にならないからという理由があります。
咄嗟には買えない
気軽に買えるツバメノートですが、Campasノートなどのようにコンビニやスーパーの小さな文具コーナーでは販売されていません。
出先で急に「ノートがない!」となった時、咄嗟に買えるものではないので注意しましょう。
またCampasノートや無印のノートと比べると、やや高いのも事実。
学生が勉強用にガシガシ使っていくというよりも、大人がしっかり考えるのに適したノートです。
ページごとの切り出しは難しい
ツバメノートは糸綴じノート。そのためノートパッドのように1ページだけ切って保存することができません。

切ってページを保存したい場合は、メモタイプのものかロルバーンのようにミシン目のあるものを使いましょう!
ダイソーでツバメノートを発見!?
「咄嗟に買えるものではない」とは言ったのですが、実はダイソーでツバメノートを見かけたんです。

とはいっても、こちらはA6を少し小さくしたメモサイズ(写真右)。
気になったので、ツバメノートから販売されているA6判のノートも買って比較してみました。
ダイソー品と通常品、何が違うの?

一番右のものが、ダイソー商品。
左から
- A5ツバメノート
- A6ツバメノート 72枚綴り 220円
- A6ツバメノート 46枚綴り 154円
- A6ダイソーツバメノート 46枚綴り 110円
ちなみにA5のツバメノート以外は、サイズが「セミA6」という100×138㎜のサイズです。
いろいろと比べてみたのですが……A6のツバメノートとダイソーツバメノートは、同じ紙!

↓書きごこちも同じ。

違うのは表紙のデザインと背表紙の色だけ。しかもダイソーのもの(写真左)はツバメノートと同じ46枚綴りのものでも、110円です。

ダイソーで見かけたらラッキー!ぜひ購入しましょう!
A5ノートとは別物でした!
セミA6ツバメノートとダイソーツバメノートはほぼ同じでしたが、A5ツバメノートとは別物だと発見。
まず紙が違います。A5は「ツバメ中性紙フールス」を使っていますが、セミA6&ダイソーは「上質紙」を使用しています。
紙の触り心地や色味が全然違う!ツバメ中性紙フールス(大きい方↓)の方が、ほんのり黄味がかった色味です。

罫線もA5はA罫、セミA6&ダイソーは6mm幅のB罫。文字を書いた時の余白が異なります。

書き心地は、セミA6&ダイソーの方がツルツルとしています。滑りはいいのですが、細いシャープペンだと少し芯の乗りが悪いかな?と思いました。

セミA6&ダイソーも高品質ではありますが、A5やB5ツバメノートを使う前のお試しとして買うと書き味が異なります。
その点は注意して購入してくださいね。
ツバメノートをおすすめしたい人は?
最後に、ツバメノートが向いている人・向いていない人を紹介します!
こんな人にはおすすめ!
- ノートに書いて記録を残したい人
- シックなデザインが好きな人
- さまざまなペンを併用している人
- 長く同じノートを使い続けたい人
- カリカリとした書き味が好きな人
これらに当てはまる人は、ツバメノートを激推しします!
同じノートを使い続けた特権といえば、使ったノートの背表紙がキレイに揃うこと。

まるで自分の定点観測をしているような気持ちになれます!
その時の好みでペンが変わっても、書きづらさは皆無。
長い文章を書いていても疲れにくいので、日記などにも最適です。
こんな人には向かないかも
- ノートパッドのようにページを切ったり編集したりしたい人
- ポップなデザインが好きな人
- 屋外で使うことが多い人
- ヌルヌルとした書き味が好きな人(A6ならあり)
これらの項目に当てはまるなら、残念ながら他のノートの方がおすすめ。
今はさまざまなデザイン・機能のノートがあるので、それらを探してみましょう!
参考リンク
↓今回メインでご紹介した、A5ツバメノートです。
↓リングノートもあります。5mm方眼、横罫、無地によって、アクセントカラーが違います。詳しくは各商品ページでご確認ください。
↓特別感がある紺色の表紙。上品なクリーム色のフールス紙で、5mm方眼です。
とてもたくさんの種類があるので、迷ったら公式サイトで確認してみてくださいね↓
https://www.tsubamenote.co.jp/product.html
まとめ
私は10年以上ツバメノートを愛用中。
仕事のアイデアや打ち合わせ中のメモとして活躍しています。
仕事の机上に出していても違和感のないデザインかつ、自分の大好きな紙質とあれば仕事のモチベーションも上がるってもんです!
最近はデジタルツールも併用しているので、以前より使う頻度は少なめ。
それでも「ツバメノートを使い続けたい!」という意思は変わらず、現在も常に数冊ストックしてある愛用ノートです。
商品の入れ替えや廃盤が多い文房具。これだけ長く使い続けられる品は珍しいと思います。
そんな素敵なノートの魅力が少しでも伝わればうれしいです!
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