最近にわかに注目が集まっている「ガラスペン」。繊細でレトロな見た目が魅力で、収集家の多いアイテムです。
でも初心者にとっては使うハードルが高いのも事実。
「使いやすいの?」「折れたり割れたりしない?」「保管方法がわからない……」
……なんて考えてしまい、なかなか使えない方も多いはず。
というか、私が色々考えて買えずにいたのですが、お手頃価格で手に入るガラスペンを発見したので使ってみることにしました。
初心者の私が色々と試してわかった「ガラスペン」についてを紹介します!
ガラスペンとは?
ガラスペンはその名の通り、ペン先から持ち手部分まですべてガラスでできているつけペンのこと。
ペン先と持ち手部分が一体化しており、持ち手部分に色ガラスが使われていることが多いです。
ペン先には溝が作られていて、溝にインクを入り込ませた状態で書くと、ペン先からインクが流れてくる仕組み。
NHKのテレビ番組「あさイチ」でも紹介されたようで、最近注目が上昇中!
おしゃれで美しい見た目はコレクターも多く、文具店のほかガラス工房などでも売られているのを見かけます。
お値段はリーズナブルなものから高級なものまでピンキリ。安いものなら千円台から発売されているようですよ。
その一方「使ってみたいけれど、割りそうで怖い」という声も多く聞きます。
私も試筆はしたことがあるのですが、筆圧が強いので壊してしまいそう。でも使いたい……
そんな時に見つけたのが東京書店から発売されている「今日からはじめるガラスペン」でした!
今日からはじめるガラスペン インク&ペンセット|東京書店
「今日からはじめるガラスペン インク&ペンセット」は、お得なお値段にもかかわらず、ガラスペンに加えて、インク1種類とペン置きが付属します。
インクの種類は5色!(2023.7月現在)
- 翡翠色
- 桜桃色
- 孔雀青色
- 空色
- 藤紫色
インクの色とガラスペンの持ち手の色がリンクしているので、ペンの色の好みで買うと良さそうです!
空色と藤紫は、新発売ですよ〜。
使い方を徹底解説!
今回私が購入したのは「翡翠」のカラー。
ガラスペン初心者の私でも使いこなせるのか、おっかなびっくり試してみました。
下準備
開封してみると説明書が入っており、それに伴って準備をしてみました。
準備したのがこちら
- ペン・インク・ペン置き[セット品]
- ティッシュ
- プラコップ
- 水
- 書くための紙(できれば数種類)
またこれ以外に、紙によっては裏ににじむものもあるので、下に紙や下敷きを引くと良いですよ◎
ペンが美しくてうっとり♡
書きはじめる前に、ペンをチェックしてみます。
翡翠色を購入したので、本体の色がほんのり緑っぽいのが特徴。美しくて見る度うっとりとしてしまいます……♡
ペン先と本体が一体化していて、持ち手の部分は丸くなっています。
ペン先には溝が掘られていて、万年筆やボールペンなどとも全く違う形状です。
かなり細いペン先なので、細かな字も書けそう。
早速書いてみましょう!
書き方
説明書にも書き方や書くコツが書かれていたので、それをもとに書いてみました。
インクをつける
まずはガラスペンにインクをつけます。
インクの回転式フタを開けると、中にゴム栓がされています。
インクがこぼれないように慎重に開けてくださいね。
フタを開けたら、インク瓶の淵にぶつけないように真上から垂直にゆっくりインクをつけます。
ここで注意したいのが、インクはつけすぎないこと!
ガラスペンのペン先の2/3ほどが目安です。
底までつけてしまうと、ペン先がビンの底とぶつかって折れてしまう危険があるので注意しましょう。
余分なインクをぬぐう
インクをつけたら、そのまま書き始めるのではありません!
ペン先についた余計なインクは、ビンのフチで軽く拭うように落としましょう。
溝にインクが入っていればOKなので、滴るくらいついている場合はつき過ぎです。
最初は少なめにつけて練習し、ベストなインクの着き具合を探るといいかもしれません。
ティッシュや紙などで拭うとインクがすべて落ちてしまうので、ビンのフチで拭うのがベストです。
書く!
余計なインクを落とせたら書きましょう!
紙への角度はやや寝かせ気味にすると、急にインクが落ちてくるのを防げます。
握り方は普通のペンと同じでOKですよ。
インクが落ちてくることで紙に書けるので、ゆっくりと時間をかけて書くのがGood。
また溝のインクが少なくなると線の細さが変化するので、一筆ごとにペンを回すと良いそうです。
書いてみると、かなり紙との摩擦を感じられます。
インクは「翡翠」というカラーなので、鮮やかなグリーンが映えます!
インクの乾きもなかなか早いと感じました!(紙によりますが……)
もしインクのついた状態で一旦筆を置きたい場合は、付属のペン置きにペンを置きましょう。
お手入れ方法
ペンを使い終わったら、洗ってから保存します。
インクがついたまま放置していると固まって洗いにくいので、使い終わったらすぐ洗いましょう!
洗い方はかなり簡単!用意したプラカップに水を入れて、軽く振るようにインクを落とします。
洗う容器は、プラカップなどの柔らかい物がおすすめです。
ペンが当たっても折れたり割れたりしないものがいいので、カップなどでもOK。
洗った後はティッシュで水分をしっかり取ります。ペン先を傷つけないように優しく!
念のため、ペン置きにおいて乾かしてから箱に戻します。
箱にはスポンジが敷かれているので、このまま収納すると良いですよ。
初心者が使ってみての感想
ここからは、ガラスペン初心者の私の率直な感想や、おすすめの使い方を紹介します。
1回のインク付けで意外と書ける!
つけペンの一種であるガラスペン。
つけペンといえば、インクがなくなるたびにインクを付け直さなければいけないですよね。
この頻度が高いと、正直面倒臭いかな。。と思っていました。
そこで1回のインクでどれくらい書けるのか試してみました!
結果はこんな感じ。紙のサイズはA6を一回りほど大きくしたサイズ感です。
「意外と書ける!」と感じたのが正直な感想。笑
インクがかすれてきたなと思っても、ペンを回転させると書けたりしましたよ。
ゆっくりとインクが落ちてくるので、じっくり文字を書くのもおすすめです。
落としちゃいそうな時は……
ガラスペンに抵抗がある大きな理由として、そそっかしいので落としてしまいそうと感じていたのがあります。
書いてみて感じたのが、ガラスペンは「書く時間を楽しむ筆記用具」なのだなということ。
出先でザザッと、メモを書くためのものではありません。
慎重にインクをつけ、インクが落ちていく経過も楽しみながら書く道具です。
書く時間をゆったりととり、相手のことを思ったり自分のことを考えたりしながら書くのに向いていると感じました。
だからこそ、できれば焦ることのない時間帯に、邪魔されない環境で書くのがおすすめ!
とはいっても、落とす事故を起こさないように準備しておくと安心です。
意識したのは
- ローテーブルで書く
- インクは1回1回蓋を閉める
- ペン置きにおく習慣をつける
- ペン置きもトレイの上に置く など
とにかく徹底して「ゆっくり行動」するのが◎
特にペントレーを用意しておくと、ペンが転がって落ちたり、インクがこぼれて机上が悲惨な状態になるのを防げます!
ちなみにこれは、無印のペントレーを使っています。
↓公式サイト
https://www.muji.com/jp/ja/store/cmdty/detail/4550182998184
いろんな紙に書いてみた!
ガラスペンと相性の良い紙を探してみようと、色々試し書きをしてみました。
コピー用紙
ツバメノート
無印のパスポートノート
ロルバーン
クラフト紙
測量野帳
ペン先が細いため、いずれの紙でもカリカリとした書き心地でした。
筆圧が強い方は少し力を抜いて書くことを意識しないと、紙の繊維にペン先が持って行かれて思うように書けないかも。
万年筆同様に、書くときにちょっとだけコツがいると感じました。
注意したいのが測量野帳で書く場合。
インクとの相性が悪いのか、他の紙では見られなかった裏へのにじみが出てしまいました……。
それ以外は若干の裏抜けは見られる程度。
紙自体へのにじみは、万年筆と同程度だと感じました。
手帳などに気軽に使うなら
さまざまな紙に書いてみて、厚みのある紙の方が向いているペン&インクという印象です。
正直、裏抜けしやすい手帳用紙に使うのは向いてないかな……と。
もし手帳で使いたい場合は、インクと相性のいい別の紙にイラストや文字などを書いて貼る方法が良いですよ!
日付シールのように、カラーの画用紙に日付を書いて切っておくと便利でした。
手帳の紙との相性が良ければ、もちろんそのまま使うのも◎
透け感が美しいインクなので、夏の日の思い出を残すのに使いたいペンですよ!
まとめ:書き味と書く時間に特化したペン
ガラスペン初心者の私が、準備から片付けまで徹底的にチャレンジしてみました。
忙しいとついつい「書きやすさ」や「書くスピード」などを意識してしまいませんか?
ガラスペンは「パッと取ってサッと書く」ができないペン。
インクをじっくり丁寧につけ、インクが落ちていくのを待ち、丁寧に洗ってケアする。
ペンと向き合う時間と、道具を愛する心があってこそ楽しめるアイテムだと感じました。
忙しい現代人には向かない部分は多いけれど、「文具ラバー」の私たちにぴったりなペンではないでしょうか!
暑中見舞いを書く時期なので、大切な人へのメッセージを書くのに、ガラスペンを使うのはあり!
特に今回の商品は手頃な値段で楽しめて、インクもペンも美しいひと品。
「ガラスペンを始めてみたいけれど、自分に向いているかわからない……」なんて方は、ぜひお試しください!
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