万年筆は、ボールペンなどと違い「洗う」という手間がかかる文房具です。
イメージでハードルが高く感じ、なかなか手が出せないという方もいるのでは?
実は作業自体はとても簡単!覚えてしまえば隙間時間でパパッと洗えちゃうんです。
今回は万年筆の洗い方を基礎の基礎からお伝えします!

万年筆の洗浄はなぜ必要?
万年筆を洗うというのは聞いたことがあっても、なぜ洗うのかはわからないという方もいるのでは?
まずはなぜ万年筆を洗う必要があるのかを解説します。
万年筆の大敵はインク詰まり
万年筆は、カートリッジやコンバーターのインクが本体の内部を伝ってペン先に届きます。
本体やペン先に入ったインクは、空気と触れる時間が長いと水分が蒸発し固まってしまいます。
この状態が続くとインクが詰まり、書けなくなってしまうのです。
インク詰まりを防ぐためには、定期的にインクが流れる状態を作るか、キレイに洗ってあげる必要があります。
「万年筆は毎日使う方がいい」と言われるのも、インクが流れる状態を作るためなんです。
インクを替えるなら洗浄必須!
また、万年筆はインクを替えて使い続けられるペンです。
インクのカラーバリエーションも豊富で、自分好みのインクをいれるのも楽しみの一つ。

別のインクを入れるときにそのままインクを付け替えてしまうと、色が混ざってしまったり、インクの濃度が変わってしまったりします。
これもインク詰まりの大きな原因になってしまうのです。
定期的な洗浄が長く愛用するコツ
万年筆はペン先がダメにならなければ、生涯使い続けられる逸品です。
長く愛用するには、定期的なメンテナンスが不可欠。
- インクを付け替える
- 長く使わない、もしくは使っていない
- インク詰まりが起きている
これらのタイミングが来たら、必ず洗浄を行いましょう!
万年筆洗浄のやり方
万年筆洗浄はカートリッジしか持っていない場合と、コンバーターを持っている場合の2パターンがあります。
1つずつご紹介します!
コンバーターがない場合
用意するものは、洗いたい万年筆と小さな容器。
私はプリンの空き瓶を使っていますが、ない場合は小さめの紙コップなどでも大丈夫です。

まずは、万年筆からカートリッジを引き抜きます。
この時に、回したりぐりぐりと動かしたりせず、まっすぐに引き抜くことがポイント。

まっすぐ抜かないとカートリッジの差し込み口が歪み、インク漏れなどの原因になってしまいます。
カートリッジを取り外したら、ぬるま湯を入れた小さな容器にペン先を入れます。

洗剤やアルコールなどを使用するのはNGです!
最初のうちは、水がインクに染まります。

インクをすべて洗いきるには少し時間がかかるので、しばらくぬるま湯につけておいておくといいですよ。
色が変わってきたらぬるま湯を入れ替えるのを、何度か繰り返します。
しばらく使っていなかった場合は、一晩置いてじっくりインクを流しましょう。
水の色が変わらなくなったら蛇口から水を細く出し、水通ししながら洗います。(スポイトで蛇口の代用をしています)

洗った後はしっかり乾燥させましょう!
キッチンペーパーなどの柔らかく水を吸いやすい素材の上で、一晩以上乾燥させるのがおすすめ。

これで万年筆の洗浄はおしまいです。
コンバーターがある場合
コンバーターがある場合は、もっと簡単に洗浄ができます!
用意するものは同じ。小さめの容器を用意して、コンバーターはつけたままにしておきます。
容器に水を入れたら、コンバーターへインクを吸入するように水を吸入します。

水を入れたら、その水を今度は押し出します。
これを繰り返すだけ! 水の色が変わらなくなったらコンバーターを外し、乾燥させます。
コンバーターが無いよりも時短で洗浄ができ、万年筆洗浄のハードルがグッと下がりますよ♪
カートリッジ派の方も、洗浄用としてコンバーターを持っておくのをおすすめします!
まとめ
洗うのが面倒な印象がある万年筆ですが、一度覚えてしまえば簡単に洗浄できます!
また、コンバーターがあるだけで時短も可能。
早ければ洗った翌日にはインクの補填ができるので、毎日お使いの方にも安心です。
もし洗浄を行ってもインク詰まりが解消しない場合は、文具店やインククリニックでの修理を検討してくださいね。
お手入れをすればするほど、愛おしくなるのが万年筆。
メンテナンスを怠らず、長く万年筆を使ってくださいね!
関連リンク
↓見本で使っているのは、無印良品の万年筆です。なんとワンコイン!
↓気軽にたくさんのインクを楽しみたい場合、つけペンを使う方法もあります。
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